副業収入は300万円で取扱いが変わる?!


8月1日から意見公募をしていたパブリックコメント『「所得税基本通達の制定について」(法令解釈通達)の一部改正(案)(雑所得の例示等)に対する意見公募手続の実施について』が注目されています。
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=410040064

8月31日で意見募集は終了していますが、内容は副業を既にされている方、副業を始めようとしている方にとっては大きな影響があるものです。


(パブリックコメントからの抜粋)
⑵ 業務に係る雑所得の範囲の明確化
業務に係る雑所得の範囲に、営利を目的として継続的に行う資産の譲渡から生ずる所得が含まれることを明確化します。
また、事業所得と業務に係る雑所得の判定について、その所得を得るための活動が、社会通念上事業と称するに至る程度で行っているかどうかで判定すること、その所得がその者の主たる所得でなく、かつ、その所得に係る収入金額が 300 万円を超えない場合には、特に反証がない限り、業務に係る雑所得と取り扱うこととします。


簡単にかみ砕くと・・・

・副業収入が年300万円以下だったら基本的には雑所得

・雑所得の場合は赤字が出ても他の所得と相殺できない

・給与所得控除と青色申告特別控除の安易なダブル適用は許さない

という、副業で税金が安くなっている方々をけん制する内容です。


特に副業を始めたばかりの時は、経費がかさんで副業所得が赤字になる可能性もあります。
従来の税制では副業の赤字を給与所得と合算して所得税が安くなることがありましたが、今回のパブコメが採用された場合は小規模な副業で赤字が出た時でも給与所得との合算ができないこととなります。

また、令和4年分、つまり今年から適用される予定です。

今回の改正が実現すれば不利になる方も出てきますが、逆に捉えると年300万円超の副業収入があれば事業所得と主張しやすくなったとも言えるかもしれません。

カテゴリーNews

最新の記事